コラム Columns

株式会社メリーチョコレートカムパニー様

画期的なアイデアから環境配慮とブランド価値向上を実現 ——ファンシーチョコレートのリニューアルプロジェクト

メリーチョコレートさま_対談写真_メイン

「もったいない」を「価値」に変え、生活者の愛着を深化させる。

 
日本を代表するチョコレートメーカーである株式会社メリーチョコレートカムパニー。そのロングセラー商品である「ファンシーチョコレート」が、2025年10月1日にリニューアル発売されました。それに際し、リニューアル記念キャンペーンを開催。百貨店などで陳列用に用いられる樹脂サンプルをアップサイクルしたオリジナルチャームのプレゼント企画がSNSでも大きな話題に。この企画プロジェクトに取り組んだ株式会社メリーチョコレートカムパニー様とTOPPANの担当者に、企画立案の経緯について伺いました。

<インタビュイー>
株式会社メリーチョコレートカムパニー
高田基位 様(執行役員マーケティング本部長)
片山祐子 様(MD戦略課 主任) 

TOPPAN株式会社
山本菜緒(営業担当)
大内茉優(企画担当)

「捨てる」はずのサンプルが、ブランドとファンを繋ぐ宝物に。 廃棄物削減と若年層へのアプローチを同時に叶えた、アップサイクルの新境地。

まずは「ファンシーチョコレートリニューアル記念キャンペーン」の概要を教えてください。

メリーチョコレートさま_対談写真_1 高田様(メリーチョコレート): 「ファンシーチョコレート」は、1979年から作り続けている当社の看板商品です。幅広い年代から支持されていますが、残念なことにここ数年は売上が伸び悩んでいる状態が続いていました。「このままではいけない」という問題意識のもと、2024年春頃から抜本的な改革に乗り出しました。お客さまへのインタビュー調査を重ね、一つひとつの課題に丁寧に向き合った結果、2025年10月のリニューアルでは中の粒の新品質の開発と投入や、華やかさと上品さを兼ね備えたパッケージデザインに一新するなど、お客様にとっての魅力度を進化させることができたものと考えています。 しかし、ただ単にリニューアル商品を店頭に並べて販売するだけでは「お客様へのアピール」という観点からインパクトは薄くなってしまいます。「ファンシーチョコレートがリニューアルしました!」と広く伝え、話題になるような仕掛けが必要だと思っていたのです。

そこで生まれたのが、オリジナルチャームのプレゼント企画だったのですね。

高田様(メリーチョコレート): このオリジナルチャームは、陳列用のチョコレートサンプルをアップサイクルして生まれ変わらせたアイテムです。通常、商品がリニューアルされるとこの樹脂サンプルも新しいものに取り替えられ、廃棄されてしまうものがほとんど。これはこれで私たちが課題を感じていた部分でした。

そんな時に、TOPPANさんから「このサンプルをキーホルダーやチャームのようなものにするのはどうでしょう」とご提案をいただいて。なるほど、そういう方法があるかと驚きました。アップサイクルしてお客さまに還元できるアイデアは素晴らしいし、何より廃棄物を削減し、サステナブルな取り組みで環境活動に貢献できることの意義を感じました。 もちろん、ファンシーチョコレートがリニューアルした事実もお客様に効果的にお伝えすることができる。まさに一石二鳥なご提案だと思いました。

メリーチョコレートさんは、これまでESGの取り組みも積極的に行われていますね。

高田様(メリーチョコレート):  生産工程では、排出される廃棄物のリサイクル率を上昇させるなど、可能な限り廃棄物を発生させないような仕組みを構築しています。製品におけるプラスチック使用量の削減や代替品への変更に対する取り組みも行っているので、このリニューアルというタイミングで出てしまう不要な樹脂サンプルを違う用途に使えるアイデアは非常にうれしかったです。

山本(TOPPAN): そこで私たちから、チョコレートサンプルをアップサイクルしてお客様にお届けするための具体的なアイデアを、形状案、渡し方なども含め様々な方向から提案させていただきました。

現在のオリジナルチャームに至るまでに、TOPPAN側からはどのようなアイテムの提案があったのでしょうか。

大内(TOPPAN): 企画を考えるにあたって、サンプルをただ廃棄してしまっていた「マイナス」スタートの状況から、販売品として売上に貢献したり、既存ファンのロイヤリティ向上につなげたり、企業としてのサステナブルイメージを向上する、といった「プラス」の価値に転換した利活用方法があるのではないかという発想からこの企画はスタートしています。

そのポイントをおさえながら、当初はキーホルダーやクリスマスツリーのオーナメント、加工して雑貨にするなど幅広い案をご提案していました。その中でチャームのアイデアを考えるにあたっては、ファンの方が身につけたくなるような要素が一番大事だと思い、20代や30代の方に今流行っているものが何か調査をしながらアイデアを出させていただきました。

片山様(メリーチョコレート):  弊社のブランドが抱えている課題として、顧客の若返りやアンチエイジングをしていきたいという思いがありました。ファンシーチョコレートが長く続いていくためにも、若い世代の新しいファンを増やしたいと考えていたんです。そうした中で、日常的に身につけて愛着を持っていただけるチャームであれば、購買意欲を掻き立てることにもつながると思いました。

完成品はプール用のバッグなどにも使われているポリ塩化ビニルという、プニプニした素材の中に樹脂サンプルが閉じ込められているような形になっています。制作過程で工夫したポイントがあれば教えてください。

山本(TOPPAN): 一番に気をつけたのは、お子さまの誤飲リスクへの対応です。もともと、樹脂サンプルはそのままネジを挿してキーホルダーにするだけでも十分かわいいという案があったのですが、あまりにも本物のチョコレートとそっくりのため、誤って飲み込む危険性がありました。そのため、まず基本として、何かに覆われている形状で、開けることが難しい素材を考えました。

高田様(メリーチョコレート):  試作品が上がってきた時に、本当に素晴らしいと思いました。私たちもやはり、誤飲事故が起きてしまうリスクをなくすことが最も大事だと考えていたので、開けようとして思いっきり力を込めても絶対に中身が出てこないこの形状と素材に触れた時には安心しました。なおかつ、とてもかわいい見た目に仕上がっている。樹脂サンプルが剥き出しではないので、傷がついたり汚れたりといった劣化も防げるんです。

オリジナルチャームは全13種類で、中にはリニューアル後のファンシーチョコレートからは無くなってしまったレア粒が混ざっていることも話題になりました。店頭で商品を合計1,500円以上購入した方へのプレゼントという形でしたが、キャンペーン開始後、お客さまからどのような反響がありましたか。

片山様(メリーチョコレート): 反響はものすごくありまして、用意していた数のオリジナルチャームが約1週間で全国のお店からなくなってしまったんですよね。SNS上でも想像以上の反響があり、売上の年齢構成を見ても、目指していた若年層のお客さまを取り込むための商品訴求ができたと実感しています。

さらに良かったのは、販売員のモチベーション向上を実現できたことです。キャンペーン中は全店舗の販売員がその日の日報でこのオリジナルチャームのことに触れていて、中にはお客さまから「友だちがチャームを付けているのを見て気になって買いにきました」と言っていただけることもあったと聞きました。販売員とお客さまの間でそうしたコミュニケーションが生まれるきっかけになったのは素晴らしいことだと思います。

TOPPANにとっても、「ブランド価値向上とサステナビリティ」を両立されたプロジェクトですね。メリーチョコレートのファンの皆さまからも嬉しい言葉がたくさんあったとのことですが、実際に担当されていかがでしたか。

大内(TOPPAN): 本プロジェクトでは、ただの「アップサイクルされたサステナブルなキーホルダー」ではなく、そこに全13種あるコレクション性とか、買った人だけがもらえる希少性、飾って周囲にアピールできる自己表現などの価値があったからこそ、メリーチョコレートのファンのみなさまに喜んでいただける企画になったと考えます。サステナブルだからといって何かをあきらめるのではなく、付加価値をつけることを意識し、企画を考えていきたいと思います。

山本(TOPPAN): オリジナルチャームをお客様へお届けすることでブランドへの愛着を高め、さらに廃棄物削減というサステナブルな活動が、新たなブランド価値を生み出す。こうした素晴らしい取り組みに企画段階からご一緒させていただけたことは、大きな刺激となりました。このチャームが、お客様とブランドを繋ぐ架け橋になってくれることを願っています。

また当社ではこれまで、お菓子や食品メーカー様の製造工程で出る残渣を使ってノートやペンにアップサイクルする取り組みを積極的に行ってきました。ただ、今回の樹脂サンプルからオリジナルチャームを製作するといったような、完成品を壊さずにそのままアップサイクルする事例はなかったので、私たちとしてもそうした機会をいただけたことが次の可能性につながると感じました。

単に廃棄物をアップサイクルするだけでなく、チャームを目にした瞬間に、その商品にまつわるお客様一人ひとりの思い出やストーリーが蘇る。それこそが、今回のオリジナルチャームが持つ特徴の一つだと感じています。こうした経験を糧に、今後もクライアントとの何気ない会話の中からロスになっているものの背景を汲み取り、環境への配慮とお客さまへの喜びが両立するような取り組みを広げていきたいと思っています。

TOPPANとの協業を通じた今後の展開についてお聞かせください。

高田様(メリーチョコレート): この業界ではリニューアルした翌年が正念場だとよく言われているので、今回のキャンペーンでできたファンを掴み続けるための施策を継続して考え、発信していきたいと思っています。

実は2月16日より、ご好評にお応えして第2弾チャームの配布を店頭にて開始しております。ぜひお近くの店舗に足を運んで、実際に手に取っていただけると嬉しいです。これからもこの取り組みを通じて、環境への配慮とブランド価値向上の両立に向けた挑戦を続けていきます。今後の展開にもぜひご注目ください。

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