長野県 飯綱町
山間部での高負荷な見回り業務を
センサーで自動化
飯綱町LPWAを活用した実証実験事業
LPWA基地局の設置、対応センサーの作成・設置、データ閲覧システムの導入

事業概要・施策
[課題背景]
飯綱町ではこれまで自治体職員や市民が数時間かけて山間部のため池の水位や、山沿いに設置した狩猟罠などの確認を行っており、見回り業務の負担の大きさが課題となっていました。現地に足を運ばなくては異変の有無が分からないという点や、積雪のシーズンには見回りのできない場所があることも問題となっていました。
[事業概要]
IoT向けの無線通信技術LPWA※を町内全域で利用できるよう中継器を設置し、センサーをため池や狩猟罠などの確認したい対象物に設置しました。水位や温度などのデータを遠隔から確認でき、異変が生じるとアラートメールが発信される仕組みを構築。閲覧システムにより、各種データをグラフなどで確認することも可能です。将来的に見回りが不要となった場合には、年間約850時間の業務時間削減が見込めます。
※Low Power Wide Area…省電力かつ長距離での通信が可能な無線通信技術のひとつ
[具体的な取り組み]
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基地局/中継器の設置
基地局10台、中継器17台を設置
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河川/配水池/ため池の水位監視
水位センサーを設置し水位を計測
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雨量の監視
3か所に雨量センサーを設置し雨量を計測
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育苗ハウスとサクランボ圃場の管理
育成管理のため温度や湿度、照度などの計測センサーを設置
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除雪車の管理
除雪車5台にGPSロガーを設置し、除雪車の出動情報や除雪状況を管理
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獣害対策
罠センサー6台を設置し罠の作動状況を監視
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積雪量の監視
3か所に独自開発の積雪センサーを設置し積雪量を計測
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アラートメールイメージ
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監視センサー等の機器設置場所
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閲覧システムによるデータの確認も可能
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設置した各種センサーの様子
TOPPANのソリューションポイント
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メッシュ型次世代LPWA通信規格「ZETA」を活用した
さまざまなソリューションをご提供TOPPANでは、半導体設計技術を活かしたデバイス開発から、情報セキュリティ技術やメディア開発技術を活かしたシステム開発まで、「印刷テクノロジー」としてこれまで培ってきた「モノつくり」と「サービス設計」のノウハウを融合させ、ZETA(ゼタ)を活用したサービスを提供しています。
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スイミール®
「ZETA」を活用した遠隔水位監視ソリューションです。水位センサー・冠水検知センサーから得られる情報を遠隔で確認することができ、比較的安価に広範囲・多地点でのセンシングが可能です。センサー等のハードウェアから、簡易に操作できる情報確認用のアプリケーションまでを一括でご支援します。
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リモワーナ®
「ZETA」を活用し、イノシシ等の捕獲罠の捕獲情報を、遠隔でも瞬時に受け取ることのできるサービスです。比較的安価に広範囲・多地点でのセンシングが可能なほか、既設の罠にも簡単に後付け設置することが可能です。
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PosRe®
各種チャネルから住民の声や災害情報などを収集し、自治体職員が効率的に管理、そして多くの住民へ効果的に情報発信ができる自治体DXソリューションです。「ZETA」から送信されたデータを受信し、一元管理や位置の見える化などを行うことも可能です。
