2026.09.30

【セミナーレポート】「ぴったりサービス → 次期オンライン申請システム」をチャンスに変える!オンライン申請拡充元年の始め方

2026年8月6日(木)にTOPPAN株式会社が開催したオンラインセミナー「『ぴったりサービス → 次期オンライン申請システム』をチャンスに変える! オンライン申請拡充元年の始め方」の内容をお届けします。

マイナンバーカードを使ってオンライン申請ができる「ぴったりサービス」。2026年10月に、このサービスが「次期オンライン申請システム」へと切り替わります。

UIが刷新されて使いやすくなる一方、住民側のログインが必須になるほか、公文書のオンライン送付や、不備があった際に該当箇所だけを修正できる部分補正機能など、新たな機能も追加される予定です。

自治体職員側の操作は大きくは変わらないものの、既存手続きの確認や新機能への対応など、各課で準備すべきことは多くあります。

こうした変化を前に、「何から手をつければいいのか」と悩んでいる自治体職員の方も多いのではないでしょうか。今回は、TOPPAN株式会社 田中洋平から、次期システムの変更点や、この移行をきっかけに「オンライン申請拡充元年」を始めるための具体的な進め方について、わかりやすく説明します。

(司会:TOPPAN株式会社 中山萌子)

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第一部:次期オンライン申請システム移行の勘所と「オンライン申請拡充元年」の始め方

TOPPAN株式会社の田中洋平と申します。九州を中心に、自治体のDX推進やオンライン申請の拡充などを支援しており、なかでも「ぴったりサービス」の利活用や登録代行などを手がけてきました。

本日は二部構成で、前半はオンライン申請の次期システムの概要と、それをきっかけにオンライン申請の拡充元年にしていくための方法。そして後半は、弊社の支援内容について簡単にご紹介します。

「次期オンライン申請システム」については、2026年7月22日にデジタル庁の説明会がありましたので、その内容を踏まえて解説します。内容に関しては、デジタル庁の方にも事前にご確認いただきました。

おさらい:そもそも「ぴったりサービス」とは?

ぴったりサービスは、住民がマイナンバーカードを使って、電子申請や検索ができるポータルサイトの機能のひとつです。自治体側は「マイナポータル申請管理」と呼ばれる管理ページを使って、電子申請を登録したり、申請書をダウンロードしたりすることができます。

自治体で申請管理システムを導入している場合は、自動で申請データの取得や、庁内の宛名番号との紐付けも可能です。

次期システムの変更点

次期システムへの移行でどのように変わるかというと、まず住民側は「ぴったりサービス」の部分が、新たに「次期オンライン申請サービス」に変更され、UIや機能が使いやすくなります。

職員側については、基本的に大きな変更点はなく、これまで通りマイナポータル申請管理を使って、一部の機能が新たに追加される形です。

移行前・移行後のオンライン申請の流れ

2026年8月6日現在、ぴったりサービスによるオンライン申請は、まず住民の方が市のホームページなどから電子申請のページに遷移し、必要に応じてログイン、申請内容を入力して申請するという手順が基本です。 職員側は申請データをダウンロードして、確認審査や後続業務を行います。

*QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です

次期オンライン申請サービスで何が変わるかというと、住民側としては、全体的に画面やUIが使いやすくなるほか、ログインが必須になるのが一番大きな変更点です。 その代わり、名前や住所の自動入力や、一度申請した情報を登録し次回の申請で引用するといった機能が使えます。申請後は、マイナポータルから申請内容の履歴の確認や控えのダウンロード、公文書の受け取り、部分補正などが可能です。

職員向けには、新たな機能として次の2つが追加されました。
●公文書機能(住民へPDFなどの公文書を送信できる)
●部分補正機能(不備があった場合に特定の箇所だけ修正してもらえる)
新機能については、後ほど詳しくご説明します。

それ以外の職員側の業務は、基本的にこれまでと変わりません。既存の手続きに関しては自動で移行され、手続きを新たに登録する部分のUIも今までと同じです。

移行スケジュール:住民側の変更は2026年10月27日から

住民側は、 2026年10月27日から新システムになります。公開中のオンライン申請に関しては、基本的に自動で次期オンライン申請サービスに移行される形です。ただし、引っ越しや決済、公金受取口座など、外部APIを使用するような手続きに関しては移行の対象外となり、ぴったりサービスのままになります。

職員側は、8月25日から住民のUIを確認できる「操作習熟期間」が設けられています。マイナポータルの申請管理である点は変わりませんが、追加機能については8月25日から確認が可能です。

操作習熟期間中に自治体がやるべきこと

自治体職員の皆さんは、この操作習熟期間中(8月25日~10月27日)に、次のような準備を進めておきましょう。

●すでに公開されている手続きで新システムの動作を確認する
・新しいUIでどのように申請が行われるか
・申請がマイナポータル申請管理でダウンロードできるか
・申請が申請管理システムで取得できるか

●申請処理状況登録機能を使うか検討する
●手続き情報にPDFをアップしていないか確認する
●オンライン申請用のURLを新しいものに差し替えられるように準備する
●PIA(特定個人情報保護評価)の見直しを検討する
●ホームページ上の 「ぴったりサービス」という呼称を変更する
●「ログインできない」などの問い合わせ対応を整備する

新機能の利用に必要な「申請処理状況登録機能」

ここで、新システムの移行日までにやるべきこととして挙げた「申請処理状況登録機能」について詳しくご説明します。

まず前提として、次期オンライン申請システムの新機能は、申請処理状況登録機能を有効にしておかないと使えません。この機能はデフォルトでオフになっており、有効にすると住民の方のログインが必要になります。そのため、現状では使用していない自治体が多いのではないでしょうか。

申請処理状況登録機能を有効にすると、住民側は、まずログインが必要になります。 職員側は、申請書の確認・審査までの手順は同じですが、「完了」「却下」「取り下げ済」といった処理ステータスを住民に明示することができたり、住民側にコメントを送ったりといったことができる点がポイントです。

類似する機能はすでにありますが、 新機能は「ステータスの部分のバリエーションが増えた」と捉えると、理解しやすくなると思います。例えばエラー系の申請に関しては、部分修正や再提出がシステムで行えるようになる点がメリットです。

この新機能は8月25日から使えるようになりますが、すでに公開している手続きについて、申請処理状況登録機能を有効にすると、住民側ではログインが必要になる点には注意してください。公開中の手続きでテストを行った場合、「申請しようと思ったらログイン画面が出た」という問い合わせが急に増えることが懸念されます。

公開している手続きではなく、検証用の簡単なダミーの手続きを作ってテスト公開して確認するというのが一番安全です。

新機能の運用への落とし込み方

ここから先はデジタル庁の説明会にはなかった部分ですが、実務では、「新機能を試して検討し、運用に落とし込んでいく」というステップが必要です。「公文書機能」と「部分補正機能」という2つの新機能についてそれぞれご説明します。

公文書機能

公文書機能は、ツール(デジタル庁より提供予定)を使用して作成した鑑ファイルをマイナポータル申請管理にアップロードすると、対象者にメールが届き、住民の方がマイナポータルにログインして内容を確認できるというものです。

「この機能を使ってあらゆる通知物を送信できるのでは?」と思われるかもしれませんが、基本的に、申請があったものに対して一対一で送る形になります。 また、デジタル庁からの情報では、職責証明は対象外になるとのことなので注意が必要です。

マイナポータルでの申請管理機能では、このように一申請ごとに操作が必要になってきます。操作習熟期間中は、対応件数の少ないものから試していく方法がおすすめです。

部分補正機能

部分補正機能は、申請内容に不備があった場合に特定の箇所だけ住民に修正を求めることができる機能です。

不備を発見すると、マイナポータル申請管理から、該当する申請の「申請XMLデータ」と呼ばれる補正用データをダウンロードします。それをExcelマクロに読み込ませて、「ここだけ修正してください」というコメントを入力し、データを出力。それをマイナポータル申請管理でアップロードすると対象者にメールが届くので、マイナポータルにログインして部分修正をしてもらうという流れです。少々手順が複雑ですが、デジタル庁としては「将来的にはシステム上で完結するようにしていきたい」とのことでした。

部分補正機能についても、対応件数の少ないものから小さく試していくと良いと思います。

新システムへの移行に関するまとめ

ここまでの内容で大きなポイントは2つです。まず、8月25日からテスト操作ができるようになり、10月27日にシステムが変更になる点。そして、公開中の手続きに関しては、少なからず対応が必要になってきます。

また、今回のシステム更新について、デジタル庁としては、住民の利便性向上と職員の負荷軽減という意図があります。住民側は、よりわかりやすく、手間なく申請ができて便利になっていく。 職員側は、今まで運用でカバーしていたところをシステムで対応できるようになります。 将来的には、行政が保有する情報をうまく引っ張ってきて、住民の方が入力をしなくても申請ができるようにする未来にしていきたいというのが、デジタル庁の思い描く未来です。

ただし、それを実現するためには、「誰が申請したか」を明確に紐付ける必要があるため、マイナポータルへのログインが欠かせません。そこが若干悩ましいポイントといえます。

第二部:職員を支えるオンライン申請拡充支援のカタチ

ここまでの話を聞いて、皆さんどう感じたでしょうか。 「やることが多いから面倒くさい」「ログインが必須になるので悩ましい」「最低限の対応をして静観しよう」など、ネガティブに捉えてしまうところもあるかもしれません。

ただ、視点を変えれば、このタイミングはオンライン申請を増やす好機ともいえます。「今年をオンライン申請拡充元年にしてはどうでしょうか?」というのが、今回のセミナーでもっともお話ししたいところです。

システム変更によって、住民のUIは確実に向上し、双方向にやりとりできるようにもなってきています。 将来的には、もっと便利になっていくことも期待できるので、今のうちからオンライン申請を増やすためのステップを踏んでいくと良いのではないでしょうか。

「じゃあ、具体的に何から始めればいいの?」という問いに、3つの答えをご用意しました。
●すでにあるものをちょっと見直してみる
●各課が納得できるものから着手してみる
●新機能を使って、申請を体験した住民を増やす
次から具体的に紹介していきます。

①すでにあるものをちょっと見直してみる:重点26手続き

まずは1つ目、 「すでにあるものを見直してみる」対象としては、「重点26手続き」がおすすめです。

重点26手続きとは、自治体が優先してオンライン化を行うべき子育ての15手続きと介護の11手続き、合わせて26手続きを推進するものです。初出は令和2年の「DX推進計画」で、「2022年までに原則対応完了」といわれていました。

デジタル庁による「ダッシュボード」で対応状況の可視化が行われたり、令和4年 デジタル基盤改革支援補助金の必須条件 になったりしていたこともあり、多くの自治体が対応はしていると思います。しかし、とりあえずフォームを設置したものの、あまり周知はしておらず、住民は存在すら知らない。自治体の職員としても、紙のほうが楽なので、「結局、申請は年に1件か2件しかない」という自治体も意外と多いかもしれません。

重点26手続きのように、すでに設置しているが活用されていないものを見直すには、今回のシステム変更はとても良い機会です。26の手続きをすべて対応するのは大変なので、やる意味があるものに絞ってみましょう。また、担当課を巻き込むことになるため、「なぜこれが必要なのか?」を明確にしておくことも大切です。

では、見直しにおすすめの手続きを具体的に見ていきましょう。

子育て関連

子育て関連の手続きは、申請する対象の方々とオンライン申請の親和性が高いので、積極的に見直しをしていくべき部分だと思います。具体的な手続きを4つ紹介します。
・

手続き 対象 活用例
児童手当の認定・額改定 ・出生時
・お子さまのいる世帯の転入時
通帳忘れなどの際、QRコードの書かれた紙を渡して自宅での手続きを案内
児童手当の現況届 一部の提出が必要な対象者 QRコード付きの通知書を送付しオンライン申請に誘導する
妊娠の届出 妊娠時 事前のアンケート入力・面談の来庁の予約のオンライン対応
保育入所申し込み
※チャレンジ枠
保育の必要性のある両親の子育て世帯 原則オンライン申請+申請データの活用による繁忙期(4月入所)の緩和

・
保育入所の申し込みのオンライン申請拡充は、とても大きな効果が見込まれるものの、国が提供している標準様式がそのまま使用できない場合が多く、自治体での登録に手間がかかるところが難点です。「効果は大きいがパワーが必要」という理由から、保育入所系の申し込みは「チャレンジ枠」としています。

介護関連

次に介護系の手続きです。 ケアマネージャーが代理申請する場合も多いため、さまざまな検討が必要な領域ですが、なかでも着手しやすい手続きが次の2つです。
・

手続き 手続きの性質 着手しやすい理由
証明書の再発行 相談や複雑な審査を伴わない 自治体側が機械的に処理できるため、早期にオンライン申請の成果を出しやすい
高額介護サービス費の支給申請 ・一度の申請で永続する
・起点が自治体側からの通知
・起点からオンライン申請へ誘導がしやすい
・画像添付+オンライン申請で書類の不備が減らしやすい

オンライン申請に向いていない手続きもある

オンライン申請を原則とするのに適さない手続きもあります。これらの条件に当てはまる手続きについては、様子を見ながら調整していきましょう。

●専門職による対面での説明や相談、調査などが必要
●多量の添付書類が必要
●一般住民ではなく専門事業者による代理申請
●申請件数自体がきわめて少ない

②各課が納得できるものから着手してみる

では、オンライン申請の拡充の具体的な進め方の2つ目、「各課が納得できるものから着手してみる」に移ります。
オンライン申請の課題を整理すると、観点が大きく2つに分けられます。

●「原則オンライン申請」が実現可能か(オンライン申請率を強制的に上げることができるか)
●後続業務を自動化・軽減できるか

よくあるパターンは、職員負荷の軽減を考えて、手続きが重たくて件数の多いものから着手してしまうことです。ただでさえ手続きが大変なのに、紙とオンラインが混ざってやらなければならないことが逆に増えてしまい、結果的にオンライン化が進まないということも多々あります。 このように、「何をオンライン化していくか」は難しいところです。

例えば、図のAのようにオンライン申請が可能で、データ連携も問題ない手続きであれば、圧倒的に工数が減るため、一番効果が大きくなります。一方で、Bのように 原則オンライン化ができない手続きは、紙とオンライン申請が混在してしまうこともあります。そうなると、なるべくオンライン利用率を上げないと効果が出てきません。

理想は、「どれだけ多くの手続きをAの部分に持っていけるか」というところですが、手続きの特性によっては難しいものもあります。

結局、職員負荷軽減の観点を、原則オンライン申請と負荷軽減だけに求めてしまうと、オンライン申請の拡充が苦しくなるのです。職員の負荷が減らなかったら、「オンライン申請しなくてもいいのでは?」ということになります。

そのため、「やる意味」や、副次的な効果を満たして、担当の職員の方が「その手続きだったらオンライン申請にする意味がある」と納得できるものだったり、共感を持った手続きをそれぞれの課でチョイスしていけたりすると良いでしょう。

それを実現するには、推進課が「この手続きをオンライン申請にしましょう」「オンライン申請したい手続きはないですか?」と提案するのではなく、「こういう場合って住民の方が困りませんか?」というような問いを投げかけてみるのがおすすめです。

「どのような問いかけをしたら共感や納得が得られるか?」というところで、具体的にいくつか考えてみました。 例えば、こんな質問でヒアリングしてみると、担当課の方の気づきにつながるかもしれません。

●この手続きはそんなに説明も相談も必要ないので、できる人は窓口ではなく「オンライン申請に逃がしてもいいかも」と思う手続きはありませんか?
●通知文書に申請書を同封し発送して、住民が記入・返送や、来庁をしている手続きはありませんか?
●期間・期限のある手続きで、締切直前に窓口が立て込んだり、「うっかり期限を過ぎてしまった」という問い合わせを受ける手続きはありませんか?

③新機能を使って、申請を体験した住民を増やす

最後は、オンライン申請の拡充の具体的な進め方の3つ目、「新機能を使って申請を体験した住民を増やす」です。

これは混同されがちな部分なのですが、オンライン申請の対象手続きを拡充することと、オンライン申請の利用率を増やすことは、完全にベクトルの違う問題です。 そのため、「原則オンライン申請にする」ということができない手続きについては、オンライン申請の利用率を増やすために地道な取り組みをしていくしかありません。

1つ目の壁は「周知」です。 オンライン申請の仕組みを構築しただけではなく、その入り口に対象者がたどり着かなければ、オンライン申請にした意味がありません。

2つ目の壁は「行動」です。オンライン申請できることを知っているけれども、「使ってみようかな」と行動してもらわないと、こちらも意味がなくなってしまいます。 行動の壁については、「なんだか面倒くさそうだから、もう紙でいいや」という気持ちを払拭し、「やってみようかな」「一度やったことがあるけれど、思ったより難しくなかった!」と思ってもらうアプローチが大切です。

オンライン申請をしたことがある人を増やすための作戦のひとつとして、簡単な申請をしてもらう「お試しキャンペーン」の展開が考えられます。

たとえば、子育て関連の利用拡大として、プレママ・新米パパを対象に申請体験キャンペーンを展開するなどで、オンライン申請をしたことがある人を増やす、というアイデアです。職員側も運用の予行練習ができるという副次的な効果もあります。

また、次期オンライン申請システムの住民側の新機能として、申請者のプロフィール登録があります。一度申請を行うと、次の申請でそのプロフィールを引用でき、次回以降の申請が簡単になるというものです。新機能をうまく使ってキャンペーンを展開し、オンライン申請の経験者を増やすことで、「周知」の壁を越えた先の「行動」の壁を壊していくことができるのではないでしょうか。

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煩雑な登録作業を肩代わりするTOPPANのスキーム

最後に、当社が提供しているオンライン申請の拡充支援について簡単にご紹介します。

オンライン申請の拡充で一番大変なのは、各課が保有している大量の紙の申請書をオンライン申請のフォームに登録していく作業です。当社は4年ほど前から、登録代行サービスを提供しており、これまで十数の自治体で400手続きほどの登録を代行した実績があります。

蓄積されたノウハウを生かして、住民の方にとってわかりやすい申請フォームの設計や、職員の方の手間をあまりかけずに行うヒアリングシートの作成などにも対応可能です。

自治体の担当者の方には、勉強会という形で実務への落とし込みをサポートしています。勉強会で大切にしているのは、登録の方法・手順の理解だけでなく、前提となるマインドセットです。将来的には、職員の方が自走化できるようにすることを目指しています。

さらに、研修会後のアフターフォローもあります。 普段の職場に戻って実業務を目の前にすると、なかなかオンライン申請拡充の手が進まないことも珍しくありません。「集まって一緒に登録の作業をやりましょう。 その時にわからなかったら我々がサポートします」といったワークショップを、研修会とは別に設けています。

支援事例:指宿市のフロントヤード改革モデル推進プロジェクト

一昨年、指宿市さんのフロントヤード改革モデル推進プロジェクトを支援させていただきました。

まずは「『行かない窓口』を実現させるために、各課の手続きのオンライン申請を拡充したい」ということで、それぞれの課で自走化できるように研修会を実施し、項目数が多く登録が大変な手続きについては、当社が登録代行でサポートしました。
オンライン申請は特定の課のみが頑張るのではなく、例えば、今年は全庁各課で2つの手続きをオンライン化するとします。課が20個あるとしたら、2 × 20 = 40手続きになります。それを単年ではなく3年間継続することによって、40手続き × 3年 = 120手続きにする。このように、小さくても、それぞれの課で数年継続的に取り組むことでインパクトが大きくなります。

当社はシステムベンダーではありません。そのため、「システムを売って終わり」ではなく、多様なソリューションや伴走支援で、自治体の皆様の課題に合わせてサービスを提供することが可能です。もし「こんなことで困っている」ということがありましたら、ぜひご相談ください。

主な質疑応答

セミナーを通じて視聴者の方から寄せられた質問に、田中から回答させていただきました。

—オンライン申請導入の検討を進めるにあたり、対象業務の選定や相談からお願いすることは可能でしょうか?

もちろん可能です。導入の進め方も、各課に調査をしたうえで上がってきたものを選定したり、各課が集まってワークショップのような形で自分たちで考えてみたりと、自治体の課題や理想の形、ニーズなどに合わせて支援させていただきます。

—手続きを登録する際の操作性やUIは変わりますか?

今回の更新では、職員側の登録部分は変わらず今のまま、ということになるようです。ただ、デジタル庁側も登録の課題を認識しており、将来的には良くはしていきたいと考えているようです。

—そもそも「ぴったりサービス」の設定やマニュアルが難しく、庁内で利用するハードルを下げるにはどうしたらいいでしょうか?

比較的デジタルと親和性の高い担当者を設定するなど、やり方はいくつかあると思います。保育入所を原則オンライン申請で実施できている自治体もあるので、「やろうと思えばどうにかなるのかな」という所感です。

あとは、システムが刷新されて使いやすくなるので、先ほどご紹介したように、「思ったほど難しくないね」と思っていただく住民の方を増やすことではないでしょうか。登録代行や研修会などで、当社がうまくご支援していければと考えております。

—個々の手続きだけでなく、自治体のホームページでオンライン申請一覧表のようなものも作って周知すべきですか?

目的を何にするかによって変わってきますが、たとえば住民の方が申請をする際に、「◯◯市 オンライン申請」で検索するかというと、そうではないと思います。児童関連の手続きであれば、「◯◯市 児童手続き」などで検索すると思われますので、まずはその対象の手続きにオンライン申請へ誘導するというのが一番です。

オンライン申請の一覧表の作成は、さまざまな手続きに対応していることを伝える意義はありますが、住民の方の行動動線にうまく乗るかというと、そこは考える必要があるかもしれません。

—マイナポータルでの補正機能について、将来的にバッチ処理のように複数の対象者に対して一括処理を行うことは想定されていますか?

詳しくはデジタル庁へ問い合わせていただきたい部分ですが、基本的に令和9年度末以降にそのあたりのAPIが準備されるということです。そのAPIを使った機能でまとめて処理をする方向性ではないか、と推測しています。

—民間の汎用的な電子フォームを使う場合も、TOPPANとして支援は可能でしょうか?

できるところと、できないところがあります。その申請の仕様上、ほかの民間事業者に作成代行を依頼できないこともあるためです。まずはご相談いただければと思います。

まとめ

TOPPAN株式会社 田中より、次期オンライン申請システムへの移行内容と、それを「オンライン申請拡充元年」に変えるための具体的なステップについてお話しさせていただきました。

今回の変更を「単なるシステム更新」として受け身で捉えるのではなく、オンライン申請を推進する好機と考え、一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

TOPPAN株式会社では、自治体のオンライン申請登録代行や、職員の自走化を支援する研修会・ワークショップなど、それぞれの状況に応じた伴走支援を行っています。オンライン申請の拡充にお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
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TOPPAN SOCIAL INNOVATION WEB 編集部

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